UX KYOTO #02 エスノグラフィを開催しました。
11月2日(土)にUX KYOTO #02 エスノグラフィを開催しました。
今回は1チーム6名×7チームでできるので42名で募集。残念ながら当日キャンセルもありましたが39名の方に参加していただき、盛況な中開催することができました。
開始直前、プロジェクタの設定方法が分からないというトラブルがあり一瞬開催が危ぶまれましたが、、直前にはてな浅野さんが到着し、事なきを得ました。助かりました。。
午前中にエスノグラフィの講義を受けてから、フィールドワークに出るためのグループミーティング。6名のチームから3名ごとの2グループに分かれて出かけます。
どこに誰を観察しに行くかを決めているところ。イオンと四条寺町にわかれることに決定。他のチームでは京都に観光にきている外国人を対象に選択していざ出かけてみると意外と外国人がいなくて困ったグループもあったとか。私の参加するチームは英語で話しかけるスキルと度胸がなかったので、外国人は除外しました。
そして実際に街にでる。前回は運営だけで参加できなかったので、今回はワークショップに参加させてもらいました。私のグループは京都駅前のイオンモールのフードコートへ。ニッセンが引っ越したところです。
三連休の初日、天気もよかったのでフードコートは人でいっぱい。
フィールドワークではレポートの写真を撮るのを忘れてしまいましたが。。
今回は「食にまつわるウェブサービスを立ち上げるために、フィールドワークで価値を抽出する」というテーマ。まずはフードコートで長崎ちゃんぽんを食べ、観察&インタビュー。対象を絞らずに現場に行きましたが、カップルはあまりいない。幼児連れの親子が多いので、そちらに焦点をあてて行くことに。
調査員感を醸し出すためにイオンにあるダイソーでバインダーを購入。「カメラはできるだけ大きい方がいい」と浅野先生から指定があったのですが、これも調査感を出す為に重要なポイントでした。腕章があるともっと調査員感が出そうだという話になりましたが、時間もなかったのでバインダーのみで調査に突入。大学の授業の一環で調査をしているという設定で、観察のあと声をかけて聞いてみました。知らない人にいきなり声をかけるのは結構勇気が要ります。
先生曰く「人は行動を無意識に行っている事が多く、アンケートなどでは正しく言葉で説明できないことが多い」けど「行動した直後に”なんでそんなことするんですか?”と聞くと説明できる」。
実際に行ってみると、そんなに変わった行動をする方は少なく「今日は何をしにこちらにこられたんですか?」とか「なんでフードコートでご飯たべてるんですか」とか普通の質問しかできない。。大学の授業という設定が効いたのか、みなさん親切に答えてくれました。
(フィールドワーク中、はてなの浅野さんが会場に残って膨大な価値カードの切り抜きをしてくれました。二日酔いでしんどい中、ありがとうございました!)
会場に戻って写真選定。私は運営の用事で途中抜けたので、他の方にお任せしました。ここはさらっと。。
KA法の実践へ。価値カードに、写真・彼らの声・彼らにとっての価値を書き出していきます。
それをグルーピングしていきます。重要なのはカテゴリで分けるのでなく、価値で分類すること。
そして、価値マップの作成に入ります。今回は価値マップを作るところまで。途中、先生にアドバイスをもらいながらワイワイと作って行きます。
そしてプレゼン&講評。少し時間が押していたこと、懇親会のピザが予定より早く届いてしまい;、、途中で抜けてしまったので一部のチームの発表しか聞けなかったのが残念。。
という具合に各チームのプレゼンと先生の講評です。みなさん真剣に聞き入ってます。
本日のアウトプットの一例。
かいつまんでしか聞けませんでしたが、印象的だったのは「便利」だとか「楽」という価値は根源的すぎて、そこに焦点をあてても新たな価値を見つけ出すことは難しいこと。●ニーの社長の話。音楽にまつわる話で、深夜にくたくたになって帰ってきたサラリーマンには、ゆっくりと疲れを癒すようなものじゃなくて、深夜でくたくたなのにうきうきと踊りだしてしまうような、そういうものじゃなくてはいけない。
私の所属するチームもあまり深堀りができず、目立った成果をだすことはできませんでした。
今回の学び
・観察は、仮説(=イシュー)を見つけ出すための作業だから病気を検査するレントゲン技師のように仮説を持たずに隅々まで調べるように行わなければいけない。仮説検証になってしまうと残念。
・目指すべき価値とは、人生のプラスとなるもの。マイナスを和らげるような程度ではだめ。観察の段階でこの観点をもっていなければ有効なアウトプットが得られにくい。
・観察から抽出した価値を価値で分類・構造化していく価値マップを作り上げる一連のKA法の工程。
最初にあった「明日から世の中の見方ががらりと変わりますよ」という先生の言葉。いかにいままで周囲に無意識に過ごしてきたかが今回のエスノグラフィを体験してわかったような気がします。
あと観察はいきなりちゃんとできるものではないこと。日々、観察の視点を持って生活することで培われていくものであること。
懇親会は前回と同じく会場でビールとピザでビアバッシュ形式で。最後は参加者の方に紹介したいたこれで盛り上がりました。絵が書かれた透明なカードを重ねて行くことでストーリーを紡いで行く、子ども向けのコミュニケーションツールなのだとか。
今回は二次会にも多くの方が参加いただきありがとうございました。泥酔した参加者同士、濃い話を楽しめました。事情により浅野先生は先に帰られましたが、次回はこちらもうまくいくようにやっていきます。
(準備編)
今回は街で写真を撮影して会場で印刷するということで、はてなさんにお邪魔して印刷のオペレーションをどのように進めるか事前にリハーサルを行いました。
いくつかのパターンが考えられましたが、はてなさんのプリンタをお借りしプリンタ1台でやることに決定。1階のセブンイレブンでもフォトプリントできたのですが、時間がかかるので却下。写真の画質は△でしたが、本番でもさほど問題なく運営できてよかった。
というわけで、ご参加いただいたみなさん、浅野先生、ありがとうございました!
次回は2013/12/7(土)、ユーザー評価(観察法)。webサイトを題材にユーザー評価を行う前半です。